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高速電力線通信(高速PLC)が動き出す

 電気のコンセントさえあればどこの部屋でもネットが使える高速電力線通信(高速Power Line Communication)が、早ければ今秋にも実用化されるらしい。

 PLCとは、100V(50/60Hz)の電力線に通信用の高周波信号を相乗りさせて、電力線で双方向の通信を行うものです。既存の電灯線・コンセントがそのまま利用できるので、新規のLAN配線工事が不要でプラグをコンセントに差し込むだけで接続でき、すぐに利用できるため家庭内の各部屋間でホームネットワークを簡単に構築することができます。

現在、国内では10~450kHzの周波数帯域を利用した最大数百kbps程度のPLCが利用できますが他の通信手段と比べ速度が見劣りするため一般家庭には普及していないのが現状です。

より高速な通信の実現を目的として2~30MHzの帯域を利用した高速PLC(最大200Mbps程度)の実証実験が行なわれているようですが、電波漏洩のためアマチュア無線など既存の無線システムへの影響を懸念する反対派もいるようで、なかなか実用化されませんでした。

そこで、その漏洩電波の許容値を検討してきた総務省が今夏を目途に基準値を定め、必要な制度改正を行い、それを受けメーカーも製品を投入できるように製品の開発を進めているようです。

ただし、漏洩電波の問題から屋外の電柱にかかる電力線を利用した通信サービスを利用することはできず、屋内での利用に限られるようです。しかしながら、インターネット回線が来ている部屋からそれ以外の部屋へのLAN配線の有無に関わらずコンセントさえ繋げばホームネットワークを構築できるメリットは大きいでしょう。

 電力線の接続形態によっては隣の住居とのセキュリティなど気になるところですが、この高速PLCが本格的に普及すればホームネットワーク対応のAV家電、白物家電が登場して今までなかった新しい使い方、便利なサービスが登場しそうです。

■関連リンク
コンセント通じブロードバンド 今夏に制度改正、秋から実用化
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コメント

以下参考になるURLを記載しておきます。これらのページからも多くの参考となるサイトにリンクがあります。

http://jh3ykv.rgr.jp/mt/archives/2005/11/post_315.html
http://blog.radionikkei.jp/shabette/index.php?ID=112
http://www.sv15.com/net/plc/
http://carlife.carview.co.jp/User.asp?UserDiaryID=796752

航空、国防等の無線通信や短波放送等への電波障害の恐れもあるけど、それ以外に元々高周波信号を流す構造に成っていない電力線に高周波を流すことは恐ろしいことを呼ぶのでは。
いくらユーザーの利便と言っても、既存の屋内配線網に下手な素人が工事しないとも限らないし
 万一、その際にPLCが原因で漏電遮断機が作動しなくなるとか、ブレーカーが誤動作するとか、他にも色々な要素が絡んで火災事故が出ないとも限らないし。

それに某所に以下のような書き込みがありました。
よくよく読み返してみると指摘の通りです。

http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/kosoku_denryokusen/051222_2.html
の資料12-2を見て驚いた。

医療関係機器へのPLCの影響を懸念する越えに対し,なんと,

ご指摘の意見は、高速電力線搬送通信設備と医用機器の共存に関する
ものですが、本研究会は、高速電力線搬送通信と無線利用との共存に
ついて検討を行うためのもので、構成員もこの検討内容に応じたものとなって
おり、高速電力線搬送通信と他の電気機器との共存について検討を行う
ものではありません。

だと。

こういう懸念に対して真摯な対応をするのが「大人」だと思っていたが。
PLC研究会が,人命よりもカネのために設置されたことを明言したんだね。
さすが,石油ファンヒータ事件を起こした会社が熱を入れるわけだ。


さらにパブリックコメントが締め切られたあとPLCからは多数のメーカーが撤退を検討している模様。
パナソニック社は,実験免許の不正使用でお上からお叱りを受けたと。

ということで普及はしないと思いますよ。

コメントありがとうございます。
いろいろと懸念事項があるようですね。。
情報見させてもらいますね。

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