白熱する無線ブロードバンド参入戦争
このレビューは、geneさんのメルマガ『ネットワークのおべんきょしませんか?』の2006/02/01 Vol.704 に掲載していただきました。
日経コミュニケーション 2006.1.15『白熱する無線ブロードバンド参入戦争』P.32~37


昨年は12年ぶりに新規の移動体通信事業者3社が参入を果たしました。
BBモバイルとイー・モバイルはW-CDMA方式で1.7GHz帯を、アイピーモバイルはTD-CDMA方式で2GHz帯の周波数を獲得しました。
・携帯電話の新規参入事業者の決定(総務省報道資料)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/051109_3.html
そして2006年は、新たに無線ブロードバンド用の周波数として「2.5GHz帯」の割り当てについて具体的な検討が始まろうとしています。今回の特集では、この周波数帯を巡る各通信事業者の動向について特集が組まれています。
昨年繰り広げられた周波数帯の割り当てを巡る新規事業者の攻防や、様々な新しいワイヤレス技術が出現していることからもわかるように、ますます移動体通信に対する関心が高まりつつあるように思います。そのため、今回の割り当てに対しては、KDDIやソフトバンク、イー・アクセス、YOZANなど10社近くが周波数帯の獲得に向け名乗りを上げているようです。
しかしながら、割り当て数は周波数帯域の関係から3社程度となってしまうそうです。そのため通信事業者にとっては割り当てられるかどうかが今後の事業展開を大きく左右するため、昨年以上の激しい争いが予想されます。
(この2.5GHz帯はもともと3G携帯電話用の予約帯域となっていますが、現在、日本では他の無線通信システム(民間の衛星等)が利用しているようです)
日経コミュニケーション 2006.1.15『白熱する無線ブロードバンド参入戦争』P.32~37

昨年は12年ぶりに新規の移動体通信事業者3社が参入を果たしました。
BBモバイルとイー・モバイルはW-CDMA方式で1.7GHz帯を、アイピーモバイルはTD-CDMA方式で2GHz帯の周波数を獲得しました。
・携帯電話の新規参入事業者の決定(総務省報道資料)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/051109_3.html
そして2006年は、新たに無線ブロードバンド用の周波数として「2.5GHz帯」の割り当てについて具体的な検討が始まろうとしています。今回の特集では、この周波数帯を巡る各通信事業者の動向について特集が組まれています。
昨年繰り広げられた周波数帯の割り当てを巡る新規事業者の攻防や、様々な新しいワイヤレス技術が出現していることからもわかるように、ますます移動体通信に対する関心が高まりつつあるように思います。そのため、今回の割り当てに対しては、KDDIやソフトバンク、イー・アクセス、YOZANなど10社近くが周波数帯の獲得に向け名乗りを上げているようです。
しかしながら、割り当て数は周波数帯域の関係から3社程度となってしまうそうです。そのため通信事業者にとっては割り当てられるかどうかが今後の事業展開を大きく左右するため、昨年以上の激しい争いが予想されます。
(この2.5GHz帯はもともと3G携帯電話用の予約帯域となっていますが、現在、日本では他の無線通信システム(民間の衛星等)が利用しているようです)
この記事の中で驚いたのが、NTTドコモが
WiMAXを使ってこの2.5GHz帯の獲得競争に参戦すると明記していることです。恐らくドコモにとっても、いろいろなワイヤレス技術が出てくるなかW-CDMAに固執するのは得策では無いと考えているとは思いますが、正式報道が無い中、表紙の見出しにまで明記するのはどうかと思ってしまいました。。。
このように通信事業者各社が注目している周波数帯ですが、それを利用する無線ブロードバンド技術がいろいろ存在する中、総務省は無線ブロードバンドに関する研究会の最終報告書で以下の4つの技術に絞り込んだそうです。
(1)
WiMAX
(2)
iBurst
(3) Flash-OFDM
(4) 次世代PHS(OFDMA)
このなかでもやはりWiMAXが有力候補のようです。ここでいう
WiMAXは、昨年末にYOZANがサービスを開始した無線LANサービス「BitStand」のアクセスポイントへの回線を無線化する目的で使用した「IEEE 802.16-2004」ではなく、モバイル向けの規格である「IEEE802.16e」を指しています。
記事では、
WiMAXが有力視される理由のほか、ドコモが
WiMAXでの参入を検討しているのではないかと思われる根拠として、ドコモの幹部やNTTグループ関係者によるコメントを掲載しています。また、KDDIにおいても現状の
WiMAXのままでは不満があるとしながらも、大阪府下で車での移動中にストリーム映像を流す実験を行ったり、
WiMAXフォーラムのネットワーク部分の標準化作業に参加するなど、
WiMAXへの実績を通して周波数獲得に向け着々と準備を進めているようです。
そのほか次世代PHSを推進するウィルコムや、京セラと組んで
iBurstを推進するライブドアの動向についても簡単に紹介されていましたが、先日のライブドア事件の関係で
iBurstの周波数帯獲得は危ういかもしれませんね。。。
以上のように各社が2.5GHzの周波数帯獲得に向け動き出しているわけですが、最終的には3社程度に絞り込む必要があります。今後の予定を見ると2007年には免許を与える事業者が決定し、2008年にはサービスが開始されるような想定スケジュールが掲載されていますが、総務省が今後どういう基準で無線技術を選んで、さらに事業者を選ぶのか注目が集まりそうです。
この特集では、今回の無線ブロードバンド用周波数の割り当てについての各通信事業者の様々な思惑や、最終決定を行う総務省の苦悩が紹介されていてなかなか興味深い内容になっていますので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
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このように通信事業者各社が注目している周波数帯ですが、それを利用する無線ブロードバンド技術がいろいろ存在する中、総務省は無線ブロードバンドに関する研究会の最終報告書で以下の4つの技術に絞り込んだそうです。
(1)
(2)
(3) Flash-OFDM
(4) 次世代PHS(OFDMA)
このなかでもやはりWiMAXが有力候補のようです。ここでいう
記事では、
そのほか次世代PHSを推進するウィルコムや、京セラと組んで
以上のように各社が2.5GHzの周波数帯獲得に向け動き出しているわけですが、最終的には3社程度に絞り込む必要があります。今後の予定を見ると2007年には免許を与える事業者が決定し、2008年にはサービスが開始されるような想定スケジュールが掲載されていますが、総務省が今後どういう基準で無線技術を選んで、さらに事業者を選ぶのか注目が集まりそうです。
この特集では、今回の無線ブロードバンド用周波数の割り当てについての各通信事業者の様々な思惑や、最終決定を行う総務省の苦悩が紹介されていてなかなか興味深い内容になっていますので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
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