タバコ自販機にFOMA端末内蔵、成人識別に活用
日本たばこ協会が、2008年に日本全国の自動販売機に成人識別機能を導入するという話題は以前ありましたが、日経コミュニケーションに詳しい記事が掲載されていました。
成人識別機能とは、未成年者のタバコ購入を防止することを目的としていて、事前に身分証明等で審査を受けることによって発行される非接触型ICカード「taspo(タスポ)」を自動販売機にかざすことにより購入を可能とする機能のことです。
この自動販売機には、FOMAの通信モジュールが内蔵されていて、taspoの成人識別自体はオフラインで行うのですが、
(1)紛失などで無効となったtaspoカード情報の配信
(2)電信マネーの取引情報や精算情報のやりとり
を行うために日本たばこ協会のデータセンターと通信を行うそうです。
記事では、taspo対応自動販売機、通信モジュールの写真や、taspoの仕組みなどが紹介されていますので、興味のある方はチェックしてみてください。
NETCONF ネットとコンピュータの接着剤、設定の大統一で融合が加速

以前、日経コミュニケーションの特集「指導するLANオンデマンド」でNETCONFというキーワードが出てきて詳細について知りたいと思っていたのですが、ちょうど今回この記事を見つけたのでレビューに取り上げてみました。
■NETCONFの必要性
コンピュータやストレージの分野では、管理インターフェースの仕様として「CIM(Common Information Model)」が90年代後半から順次策定され、ネットワーク機器より一足早くコンピュータ同士の情報交換を容易にする統合管理の仕組みが整ってきているそうです。
一方、ネットワーク機器では、コマンドベースのCLIやSNMPによる管理が主流です。SNMPについてはある程度標準化されているため汎用的な管理ツールが利用できますが、CLIではベンダー独自の記述方法を採用しており、それぞれの機器に合わせた設定方法を行う必要があります。
始動する「LANオンデマンド」

この特集では、ネットワークの状況に応じて最適な機能を提供する「LANオンデマンド」について解説されています。
■LANオンデマンドの必要性
多くの企業ではウィルス被害を恐れ、外部からの持ち込みPCを社内LANへ接続することを禁止していますが、過度の制限はいままで安全にネットワークを利用していた社員にとっては業務の効率性低下に繋がる可能性があります。
そのためネットワークには「不正な端末がつながった時点でそれを認識してアクセスを拒否する」もしくは「不正なトラフィックがLAN上に流れたら直ちに判別して被害拡大を止める」といったネットワークの状況に即応できるセキュリティの仕組みが必要です。
韓国版モバイルWiMAX 「WiBro」の全貌

WiBroサービスは、韓国の固定通信最大手のKTと移動通信最大手のSKテレコムの2社がサービス提供を予定しています。KT曰く、「WiBroは通信速度が最大19Mビット/秒で、複数の端末が接続しても1台あたり平均1Mビット/秒で通信ができる」とのことです。
KT、SKテレコムともに具体的な端末発売時期やサービス内容は明らかにしていないものの、記事の取材によると6月にはじめに登場するは「移動できるADSL」としてインターネット接続を行うためのPCカード型データ通信カードで、2番目にOSにWindows Mobileを搭載したPDA端末/スマートフォンが予定されています。このPDA端末/スマートフォンは、WiBroを使ったIP電話機能を搭載しており、機種によっては「Skype」を使って通話することも可能とのことです。
3番目に、夏ごろ登場する携帯型ゲーム機はOSにWindows CEを採用し、Webブラウザやメディアプレーヤー機能を持ち、ネットワーク・ゲームや通信速度の速さを生かした音楽や動画のストリーミングサービスが予定されています。
セキュリティ事件の黒幕の正体、企業を襲う「ボット」
『セキュリティ事件の黒幕の正体、企業を襲う「ボット」』P.80~90

現在、ネット上で問題となっている情報漏えいや迷惑メール、
このボットと言う言葉は、2004年ごろから良く耳にするようになりましたが実のところ具体的にどのような仕組みで悪事を働くのかということを知りませんでした。今回、日経コミュニケーションが「特定の企業を狙って機密情報を盗み出すボットが登場し、根絶に向けて日本政府も動き出した」という見出しで特集を組んでいて、とても興味深かったのでレビューに取り上げてみました。
ボットと言う言葉はロボット(Robot)から来ていて、ユーザが気付かないうちにPCへインストールされ、ネット犯罪者の指令で思い通りに動作するプログラムのことです。
何万台というボットに感染したインターネットのマシンが、悪意あるネット犯罪者の指令によって一斉に攻撃することによって、企業システムを利用不可にしたりPC上の機密情報を盗んだりするわけです。
記事では、実際にアメリカでボットを使って行われた犯罪の裁判の訴状をもとに、その被告人によってボットが作成され、別のネット犯罪者がそのボットをまるで軍隊の兵隊のように数千~数万台単位で購入するまでのやり取りなどが日記風に紹介されていて、とてもリアルで興味深かったです。
ネットワークがコンピュータと一体化 コンバージド・プラットフォーム出現
『ネットワークがコンピュータと一体化 コンバージド・プラットフォーム出現』

今回の特集は、2006.1.1号『2006年のネットワークはこうなる 大予測!通信の未来像』でも掲載されていた日本テレコムの「ULTINA On Demand Platform」に代表される、コンピュータ・リソースやアプリケーションの実行環境をネットワークと有機的に一体化した新しいサービスについて紹介しています。
日経コミュニケーションでは、このようなネットワークとコンピュータの一体型サービスを「コンバージド・プラットフォーム」と呼んでいます。記事ではこのコンバージド・プラットフォームサービスが出現した背景として、通信サービスが高速化・低価格化してきたため、通信事業者が回線サービスだけでは十分な収益を上げることができなくなったことをあげています。
ただし、そういった背景は以前からあって通信事業者はASP(Application Service Provider)やホスティングサービスも提供していますが、このコンバージド・プラットフォームはそれらをさらに発展させてネットワークとの連携を図っていることが特徴です。
そこで気になるのが、どのように通信事業者のネットワークとコンピュータが連携するのか?そしてどのような仕組みなのか?と言うところですが、それらについても紹介されています。
光とDSLのハイブリッド「FTTR」が夏にも開始
日経コミュニケーション 2006.2.1『光とDSLのハイブリッド「FTTR」が夏にも開始』P.44~49

ここ最近の通信業界の話題は、WiMAXや802.11nなどに代表される新しい無線ブロードバンドの話が多かったのですが、「光ファイバとDSLを使った新しい有線ブロードバンドの形態である“FTTR”が早ければ今年の夏にも利用できるようになる」との特集が最新の日経コミュニケーションで組まれていたのでレビューに取り上げてみました。
FTTR(Fiber To The Remote terminal)は、昨年末からサービス導入に向けて議論が始まったようで、NTT収容局からユーザの近くまではFTTH(Fiber To The Home)のように光ファイバで伝送し、そこからユーザまでの区間はADSLと同じく電話線を利用します。
余談ですが、FTTRのRemote terminalとはNTT収容局から遠隔地に光の終端装置を置いてそこまで光を引くことを意味し、アメリカではやや意味が異なり家庭の中まで引き込むことをFTTR(Fiber To The Room)と言うようです。
気になったので調べてみると他にもいろいろ定義があるようで、